研究紹介
メタルハライドランプ用セラミック発光管の材料開発
材料技術部門 横田耕三
メタルハイランドランプは低電力で高輝度が得られる省エネルギー型ランプとして、屋内外の空間演出照明や自動車用ヘッドライト等の光源としての利用が期待されている。ランプの性能を左右する因子は様々あるが、発光物質を封入する透光性発光管は特に重要である。本稿では多孔質アルミナ型を用いたスリップキャスティング法による透光性アルミナ発光管の開発について報告する。
発光管の形状は、発光効率を高めたキャピラリー一体型の球状に近いタイプが望まれているが、この形状を成形するには鋳込み成形が適している。鋳込み成形法は簡便かつ最も均質な成形体を得やすい成形方法であるが、吸水性の型材に石膏を用いる限り不純物の汚染は免れられない。そこで我々は高純度の多孔質アルミナ型を用い、不純物フリーでの鋳込み成形を検討している。アルミナ型は、石膏型に比較して高い着肉速度定数を有し、迅速な成形が可能である。また、石膏型は水に若干溶解するため、型の使用回数が多くなると、型が摩耗してアルミナ成形体の寸法精度が悪くなり、型の平均気孔径は約3〜5μmであるため、成形時にアルミナ粉末が型内に進入し、目詰まりにより鋳込み特性が変化する。一方、アルミナ型は摩耗や目詰まりが極めて少なく、型の寿命の点でも優れる。
アルミナ型の鋳込み成形により作製した高純度アルミナ成形体を、1750℃の水素雰囲気焼成後、バレル研磨して作製した一体型透光性アルミナ発光管及び平板(肉厚1o)を図に示す。可視光域のいずれの波長においても透過率74%以上を示し、良好な透光性を示した。