研究紹介

炭酸固化体表面を防水処理した外壁用建築部材の開発

材料技術部門 白川 寛


 炭酸固化技術は古くから漆喰壁などに利用されてきた。漆喰壁は堅牢で耐久性に優れ、多孔質であることから調湿特性を有し、日本のようなモンスーン気候下では夏涼しく冬暖かいという住宅建材として優れた特質を有している。
 しかしながら、炭酸固化体は多孔質であり、その表面は親水性であるため、外部からの水分を吸収しやすいという利点がある反面、室内にまでその水分を持ち込むという弊害がある。また、汚れが付着しやすいという問題点があり、漆喰壁の利点を有しつつ、表面の汚れ防止や室内への湿気の持ち込みを防ぐことで、さらに良好な外壁材となりうる。
 これらの問題を解決するため、フッ素系化合物を用いた撥水膜を外壁材表面に製膜する方法が行われているが、フッ素系化合物は、その価格が非常に高く、一般建材に用いることは、価格面での問題が残る。そこで、外壁材として比較的安価であり、耐光性を持つ防水膜を得ることを目的として、フッ化アルキル基およびアルキル基をもつ有機シラン化合物と無機酸化物の複合体による防水膜の開発を行っている。

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