研究紹介
小麦・大豆を使用しない醤油風調味料の開発
発酵食品研究所 大西茂彦
食物アレルギーは、食品成分に対して体の免疫機構が異常に反応することにより、痒み、じんましん等の症状を引き起こすものである。醤油の主原料である小麦、大豆が原因で食物アレルギーを発症する患者も多い。その場合、患者は小麦、大豆を含む食品を食事から除去することになる。しかし、醤油は日本人の食生活に無くてはならない調味料であり、食事から完全に醤油を除去することは食生活の幅を著しく狭めることになる。よって、食物アレルギー患者用の醤油風調味料が望まれている。本研究では従来品の品質を上回る小麦及び大豆を使用しない醤油風調味料を開発した。蛋白質及び糖質含量的に小麦、大豆の代替原料となりうると考えられた胡麻・米、空豆、小豆等を原料として醤油風調味料の試作を行ったところ、通常の濃口醤油と遜色ない品質を示した。総合的な品質は脱脂胡麻(非焙煎)を蛋白質源としたものが最も高く、空豆、小豆を使用した試作品も既存の醤油風調味料を上回る品質を示した。